三国志事典
横山光輝先生の歴史漫画の代表作ともいえる「三国志」。
全60巻という長編漫画であるが、その60巻でも補足しきれなかった内容や
省略されてしまっていた出来事などが解説されている本が、
この「横山光輝三国志事典」である。
先日「Part1」がテレビで放映され、現在「Part2」が上映中の「レッドクリフ」。
その映画の中でも迫力ある映像で再現されていた趙雲が阿斗を救う場面も解説されている。
映画では台詞が少なく、何故玄徳の夫人が井戸に飛び込んだのか分かりにくかったが、
その辺も補足してあるので、レッドクリフから三国志ファンになった人にはお勧めである。
また、関羽が曹操の目前まで迫る大活躍をしていたためか、
映画ではパッとしなかった張飛であるが、長坂橋の活躍もしっかり解説してある。
横山三国志では読者を混乱させないようという配慮から、多くの人名が省略されているが、
人名事典や地名事典も入っているので、漫画よりもうちょっと深く三国志を知りたい人にもありがたい。
変わったところでは、三国志発祥の「故事・ことわざ」なども紹介されている。
「三顧の礼」とか、「泣いて馬謖を斬る」などは有名であるが、
「破竹の勢い」という言葉も三国志発祥であるとはこの本を読むまで知らなかった。
三国時代の年表や当時の文化の解説などもあるので
横山光輝「三国志」が好きな人であれば持っていて損はない本である。
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